明治三十五年旧 三月 八日 | ||
三千世界の神界と現世(このよ)との大立替えであるから、世に出て御座坐(おいでま)す神様を審査(あらため)を致(いた)して見れば、此(こ)の世は全然(さっぱり)暗(やみ)の世に成りて居る故に、結構な誠の事を永らくの間、出口直(でぐちなお)に御苦労になりて、エライ気苦労をさして、何でも世の大革正(たてかえ)を早く致して、神も仏事(ぶつじ)も人民も早く善く致したいと思うから、因縁ある身魂の出口直(でぐちなお)に、永らく苦労をさして居るぞよ。 出日直(でぐちなお)は未だ此の世に出てからの苦労は、一番軽い苦労であるが、夫(それ)れでも是丈(これ)けの苦労であるぞよ。昔の神代から罪の深い霊魂であるから、何遍(なんべん)も生き替わり死に替わり苦労をさしたのは、今度の御用に立てる神界の仕組であるから、今度は勤め上げねば、直の霊魂(みたま)は神界から赦(ゆる)して貰(もら)えんのであるぞよ。 余り世界が悪開(わるびら)けに開(ひら)けて、手の付け様が無い様に乱れて了うて、苦しむ人民が多数(たっぴつ)出来て居(お)るから、一年なりと悪の世を縮めて、早く世を替えて金輪王(こんりんおう)の世に致して、皆の人民を善くしてやりたさに、艮の金神と出日直(でぐちなお)の此(こ)の苦労であるぞよ。 人の知らん苦労と申す事は、今度の事が申して在るのであるぞよ。誰が頼みたのでも無し、此(こ)の方(ほう)が余り永らく苦労を致したので、世界の人民が永い苦労を致すのが、可憐相(かわいそう)で成らんから、化けて此の世を守りて居りたなれど、蔭の守護ではモウ行かんから、今度は表面に現われて、天の御三体の大神様の御許しを戴(いただ)きて、三千世界を構(かま)う御役と成りたぞよ。 丑寅(うしとら)の金神(こんじん)が、稜威発揚能神(いつきのかみ)となりて守護在(あ)り出すと、世界の物事が激敷(はげし)くなりて、何彼の様子が変わるぞよ。 是迄(これまで)は賊の世でありたから、善き守護は出来ては居らんぞよ。 これから艮(うしとら)の金神が、世界の事を人に解るように、筆先(ふでさき)に書かして知らしてやるが、何も解らん我善しの人民は、亦悪く取るであろうが、水晶の霊魂に研けば、神の申す事が解り出すぞよ。 何を申しても、暗がりの世に育ちた人民斗(ばか)りであるから、解り掛けがいたさんので、神はモウ助け様が無いなれど、成ろう事なら言うて聞かして、一人でも余計に助けたいと思えばこそ、立替えを延ばし延ばし致して居れば、亦悪の守護神の退かぬ肉体の人民が、筆先は嘘でありたと申して、エライ不足やら、神の悪い口を申して居るなれど、ソンナ浅い経綸(しぐみ)は致して無いぞよ。 世界の人民よ、一日も早く心を入れ替えて、元の赤心(まごころ)に立ち復(かえ)りて、神国の教えを十分腹に噛(か)み締めて見よれ、余り大きな間違いやら取り違いで、明いた口が塞がらん事になるぞ。 |
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